Star Symphony☆ミ

主にゲーム"WorldNeverland"シリーズのプレイ日記など♪

220年・遠慮するのは、誰のため?

元気~?

朝、朝食を食べて外へ出かけると、
城門のところでロビンに声をかけられた。


「よぉ、リード!元気~?」
「そういうロビンこそ、元気なのか?(笑)」

昨夜、ロビンから
ポーレットにデートをすっぽかされたって話を聞いたけど、
見た感じ、特に気にしている様子は無さそうかな?

まぁ、コイツの事だから、
『じゃあ、今度はヨランダをデートに誘おう♪』
ってくらいにしか考えてないのかもしれないが…(=▽=;



「俺か~?元気、元気♪(≧▽≦)」
「それなら良かった♪今日はこれからヨランダのところか?」
「……よく分かったな(=▽=;」
「バレバレだっって(笑)」
「そっか、そっか♪それじゃあまたな!」
「おぅ!またな♪」

…とまぁ、そんな他愛もない話をして、
ロビンとはここで別れた。

っていうか、なんていうか、
分かりやすいヤツ…(=▽=;





-*-*-*-*-*-


さて、なんだかんだで明日試合があるので、
何となく修練場の前まで来てみたけど……うーん。

いや、なんていうかさ、
ほら、ユーグさんとのやり取りの事があるからさ…、
正直、少し気が重いっていうか、
いろいろ考えちゃうっていうのかな…。


オレは大会に優勝して
龍騎士になるための第一歩を歩み出したい。

それは事実なんだけど、
大会に優勝すると、
必然的にポーレットと結婚しなければならないような
そんなムードなんだよね、今。

…いや、決して彼女が嫌とかそういうんじゃないし、
他に気になってる相手がいるわけでもないんだけど、
なんていうのかな…。

なんかさ、仕方ないから結婚するみたいなさ、
そんな感じで結婚するのが
果たして、いい事なのかなって思って…。

冷静に考えれば、
ポーレットは決して悪い相手ではないし、
相手も乗り気でいてくれてはいるんだけど、
オレの気持ちの整理が、まだ付いていないっていうか…。

なんていうかさ…、
簡単に決めてしまっていいのかなって…。


最初にユーグさんに提案を持ちかけた時は
正直、そこまで深くは考えていなかったんだけど、
ユーグさんと色々やり取りをしてみて、
やっぱ、そんな軽い気持ちで
結婚を決めちゃいけないなって思ったっていうか、
もっとしっかり向かい合ってから決めたいっていうか…。

とりあえず、今日彼女とデートの予定があるから
その時に、少し自分の気持ちに向き合ってみようと
そう思ってはいるんだけど…。


…だけど、なんかこう、
緊張してるっていうか、なんていうか…。




そんな事を考えていると、
向こうからオレを呼ぶ声が聞こえてきた。

なんだ?と思って声のする方向を向くと、
向こうでジョーディが手を振っているのが見えたので、
オレも手を振り返した。


すると、ジョーディはこちらへとやってきて、
「やぁ、リードくん♪」
と、にこやかに挨拶をしてきた。

ジョーディは今日も指輪を持ち歩いているらしく、
時折、太陽の光が反射して見えた。

……結婚…か。

ジョーディはもうリディアーヌを嫁にって
考えてるんだもんな…。

そして、彼女が乙女の役目を終えるまでは、
いつまででも待ち続けるつもりだろうし、
その時にその指輪も渡すつもりなんだろう。


なんかさ、こういうの見てると、
やっぱ、結婚をするにしても、
そういう"思い"って必要だよなって思えるんだよな。

正直、オレにはまだ…、良く分からないんだよ。



そんな事を思っていると、
ジョーディが不思議そうな顔で
オレに話しかけてきた。


どうしたの?

「リードくん…?どうしたの?不安そうな顔して。」

え…?
あ、ああ…。
なんか余計な心配かけちゃったかな(=▽=;

…とはいえ、オレがポーレットの事を
どう考えてるかなんて、
ジョーディに相談してもどうにもならないし…。

と、とりあえず…。

「あ~、いやぁ、明日試合でさ…、
 やっぱりこう、緊張しちゃってさ…(=▽=;」

オレは、とりあえずその場を繕った(汗)
するとジョーディは、
納得してくれたみたいで、

「そうだよね。僕だって、
 練習試合をするだけでも、ドキドキしちゃうし…。」

と、フォローしてくれたので、

「そうなんだよ…。初戦は何とか勝ったけど、
 次は勝てるか分からないし…。」

と、不安感を漂わせてみた。
…いや、本当は、試合の勝敗がどうのよりも、
その先が不安なんだけどな…(=▽=;

すると、ジョーディは、
「そうだ。じゃぁ、心のともしびを持って来てあげるよ。」
とにっこり笑って言った。

正直本音を言うと、
"ヤバイ!余計な気を遣わせてしまった!!"
って感じではあるんだけど、
折角の好意を無駄にするのもなんだし、

「ありがとう、頼むよ♪」
と、好意に甘えることにした(=▽=;








-*-*-*-*-*-*-


……さて、どうしようかなー。

とりあえずジョーディを待ちながら
オレは、大通りをうろうろしていた。

なんていうか、落ち着かないんだよね。


なんだかんだでもうすぐ昼になる。
ポーレットとは昼に待ち合わせをしているから
さすがに行かないわけにはいかないし…。

とはいえ、全然気持ちに整理がついてないし(==;


う~ん、ここはやっぱり、
オレの本当の気持ちを伝えた上で、
ポーレットには長い目で見てもらうのが
一番ベストなんだろうか…?

まぁ、ポーレットの事だから、
もうちょっと待ってって言えば
ジョーディのように待っててくれるんだろうとは思うけど、
でも、決勝の日までには答えを出さないと
ユーグさんに対して失礼になるような気がするし…。


う~ん、どうする事が一番なんだろうか…。


なんかさ、付き合い始めた頃は
いろんな事が新鮮に思えてきて、
一緒にいるのも楽しいって思えたし、
ドキドキする事も、わくわくする事も
いっぱいあったっけ…。

でも、いざ結婚って話が出てくると、
なんていうか…。


と、とりあえず、
もしもオレがポーレットと結婚したら…って感じで
ちょっとイメージしてみるか…(=▽=;






――オレはこの大会で優勝し、
ポーレットとの結婚を決意したとする。

で、結婚するかしないかくらいの頃に
オレは親衛隊に入る事が出来たとしよう。

そして、親元から独立して、
ポーレットとの新婚生活がスタートするんだ。


……となると、当然家には
彼女とオレの二人っきり………(//▽//;


朝、目を覚ますと、
『…おはよう、あ・な・た…♪』
と、隣にポーレットが寝ているわけだ(//▽//;

…って、こういう場合って、
どうしたらいいんだ?(//▽//;

と…、当然夫婦なんだから、
ぎゅーって抱き締めたって、
チューしたって構わない…んだよな??(//▽//;;

そ、それに…
子…いやいやいや!(//□//;

そ、そりゃ、親父やお袋はさ、
いつも家でベタベタしてるけどさ、
さすがに、オレはあそこまでは……(=▽=;

っていうか、この間ポーレットに抱きつかれて、
オレがバランス崩して彼女もろとも倒れたときに
彼女に馬乗りされる形になっちゃった時があったけど、
ああいう事が毎日起こらないとも限らない…ってことだよな?(//△//;

なんかそう考えると、
可愛い女の子と
家で二人っきりで暮らしていくなんて、
心臓がいくらあっても、もたん(//▽//;

そ、そりゃ…、イチャイチャしたいけど……(ぉぃ



………っていうかさ、
"結婚"って考えたときにさ、
相手とイチャイチャする事しか頭に浮かばないオレって、
我ながら、情けないというか、恥ずかしいというか…。

っていうか、みんなどういう理由で
結婚を決めたんだろうな…。






「お待たせ~♪」
「うわぁっ!(≧□≦;」

急に耳元に声がして、
オレはびっくりして思わず叫んでしまった…(=▽=;

「びっ、びっくりした…(=▽=;」
「す、すまん、ジョーディ……。考え事してて(=▽=;」
「いや。こっちも急に声をかけちゃったから…、ごめん。」
「あ~!いやいやいや。
 こっちがボーっとしてただけだから、気にすんなって!」

声の主はジョーディで、
その手には、オレの為に買って来てくれた
心のともしびが握られていた。

…っていうか、ホント驚かせて悪かったって思ってる(=▽=;





持ってきたよ

「…あ、心のともしび、持ってきたよ♪」
気を取り直すと、ジョーディは心のともしびを
オレに差し出してきた。


「ありがとうジョーディ。ホント助かるよ♪」
オレは、ジョーディに礼を言って
心のともしびを受け取った。

…っていうか、手間をかけて申し訳ない感じで
若干良心が痛んだけど(=▽=;


「ううん♪さっきも次の試合をどう戦おうかとか
 イメージトレーニングしてたんでしょ♪」
ジョーディはニコニコしながら
オレにそう言ってきた。

「お…、おぅ♪(=▽=;」
いや、本当は全然別の事を考えていたんだけど、
つい嘘をつきました、ごめんなさい(==;

「僕も応援してるからさ、
 そのともしびを身につけて、頑張って!(≧▽≦)b」
そんなオレの気持ちを知らないジョーディは、
オレに声援を送ってくれた…(=▽=;

ああ…、良心が痛すぎて死にたい…(笑)


でも、ここまでオレを思って応援してくれてるんだから、
オレも、その期待に応えないといけないな。

「ありがとな、ジョーディ!頑張ってみるよ♪」
オレはジョーディにVサインをしてみせた。

するとジョーディはとても嬉しそうに
Vサインを返してくれた。


…これは、次の試合も負けられないな!(笑)
まぁ、元より負けるつもりはないが♪



そして、オレはジョーディに感謝しつつ、
そのお守りを胸に、ハールの庭園へと向かうのであった。








-*-*-*-*-*-*-


ハールの庭園に着くと、
ちょうど近くにポーレットの姿を見つけたので、
オレは、"よしっ!"と気合いを入れて、
彼女の元へと走った。



「ポーレット、お待たせ!」
と、オレが声をかけると、
ポーレットは振り向き、笑顔を向けてきた。

…あ、相変わらず可愛いなぁ、こんちくしょー!


「待った?」
「ううん、さっき来たところ♪」
「えっと~、今日はどこに行く?」
「そうね~。」

行き先をどうするかを聞くと、
彼女は少し何かを考え、
それから、


決めていいの?

「私が決めていいの?」
とオレに聞いてきた。


オレとしては、もちろんポーレットがどこか行きたいって言うんなら
それはそれで構わないと思っていたから、

「いいよ。おまえに行きたいところがあるんだったら、
 オレは、どこでも付き合うよ。」
と、彼女に伝えた。


すると彼女は、
「ありがとう♪」
と、ほんのり頬を染め、
それじゃあ…と、ややためらいがちに


勇者の公園に

「勇者の公園に行こう…♪」
と提案してきた。


「勇者の公園か…。よし、行くとするか♪」
「うん…♪」

すると彼女は、オレの腕に腕を絡ませてきた!(//▽//;
オレは思わずドキッ!としてしまったけど、
彼女があまりに嬉しそうな顔をしていたので、
正直、めちゃくちゃ恥ずかしかったけど、
彼女のしたいようにさせてやることにした。

……ただ、歩調を合わせながら歩くのは
なかなか難しかったということと、
時折、彼女の胸がこう……当たるというか、なんというか(//▽//;

そんな感じで、オレは、
『なんで勇者の公園って、あんなに遠いんだ!』と、
そんな事を恨みに思いながら、公園へと向かう羽目に…。

いや、嬉しくないというわけじゃなくて、
なんかこう、ドキドキしっぱなしで
上手く息もできなくなりそうな、
そんな感じっていうか、なんていうか…(//▽//;


……つまり、
生きた心地がしなかったというか…(=▽=;








-*-*-*-*-*-*-*-


勇者の公園に着いた頃には、
既にオレは疲れ切っていた……(=▽=;

しかし、そんな顔を彼女に見せるわけにはいかない!と、
笑顔を繕っていたオレだったが、
勇者の公園の花壇のそばまで来たときに、
彼女はオレの腕にくっついたまま、
こんな事を言ってきた。



そろそろ一緒に

「そろそろ一緒に住みたいね♪」

そして彼女は、
オレの腕に少しもたれかかってきた!?

ちょっ…!
一緒にって……おぃ(//▽//;


その瞬間、オレの脳裏に
もしもポーレットと結婚したら…の時に想像した
朝起きたら、ポーレットがいて、
『おはよう…、あ・な・た…♪』
って声をかけてくるシーンを思い出して、
オレの体温が一気に上昇する!(//□//;

一緒に住むって、一緒に住むって……、
そういう事だろっ!?(滝汗)



そんなオレの様子をおかしいと思ったのか、
「……リードさん?」
と、ポーレットが心配そうに声をかけてくる。

呼びかけられたものの、
オレは、あまりに恥ずかしすぎて
ポーレットと顔を合わせる事が出来なかった。

でも、何か返事をしなくちゃ…!と思い、
「そ…、そうだね…(//▽//;」
と、やっとこ声が出たというような声で
ポーレットに答えた。


するとポーレットは、
安心したのかなんなのかは分からないけど、
何も言わず、再びオレの腕にもたれかかってきた…。


オレ…、どうしたらいいの…?(//▽//;







-*-*-*-*-*-*-*-


――その後、
オレは沈黙に耐えきれず、
思わず、彼女にこう言った。

「…でも、ユーグさんと約束したから、
 今回の大会でオレが優勝するまでは、
 まだ一緒には住めないんだよ…?(//▽//;」

すると彼女は、
「そっか…、そうだよね……。」
と、少しがっかりした声で呟いた。

っていうか、そう言えばの話だけど、
ユーグさんは今回の件、
ポーレットにどう伝えているんだろうか……?

とりあえず、オレが優勝しない事には
話は進まないということは、
彼女は認識してくれているみたいだが…。

……でも、彼女の反応を見る限りでは、
オレが彼女との結婚について、まだ迷っているって部分に関しては、
彼女には、伝わっていないような気がする(=▽=;



すると彼女は、
さっきと一転、明るい笑顔に戻り、
オレにこう言った。

「…でも、リードさんなら、絶対優勝出来る!
 私、そう信じてるから…♪」

この言葉を聞いて、
オレは強いプレッシャーのようなものを感じた!(=▽=;


あとついでに、
↓こんなビジョンが頭をよぎった。





――ある日、工芸家の家で…

「…かくかくしかじかで、もしリードくんが優勝したら、
 お前との結婚を許すことにした。」
「えっ…?お父さん、本当!?」
「ああ、本当だとも。」
「え…、どうしよう…!嬉しい……。」
「その代わり…。」
「……?」
「彼が負けるような事があったら、
 残念だけど、彼の事は諦めなさい。」
「え…?どうして……??」
「それが彼との約束なんだ。
 だから、ポーレットがどうしても欲しいなら、
 絶対優勝してみせろ!ってね♪」
「………リードさん…。」
「なぁに大丈夫だ。
 あの若造なら、きっとお前の為に
 優勝してみせてくれるさ♪」
「…お父さん………。」
「だから、お前は安心して
 彼を待っていればいい。」
「……うん…♪」




って、ちょっと待て!(=v=;

オレが優勝したいのは、
ポーレットが欲しいとかそういうんじゃなくて、
あくまで龍騎士を目指してだな~…(=▽=;


……でも、何となくだけど、
ユーグさん、娘が可愛すぎて
彼女の都合のいいようにしか
説明していないような予感がするんだが…(=v=;




あ…、でもそれだと、
試合がすべて片付くのを待たずに
今日、こうして飛び込んできちゃった理由が
説明できないな…。

そうなると、最後の部分は、
「だから、お前は今まで通り
 彼と付き合っていればいい♪」
「うん……♪」
が正しいのか?(=▽=;

……って、
そんな事はこの際どうでもいい!(//▽//;




と、オレが心の中で葛藤をしていると、
彼女が心配そうに
オレの顔を見ていた…(=▽=;

オレは…、
結婚の意思がまだないという事を
彼女に伝えるべきだろうか…?

いや、しかし…。
それを言ったら、彼女は………。

やっぱり、言えないよな…。
絶対に………。


「リード…さん……?」
ポーレットが不安そうに問いかけてくる。

オレは、正直なんて答えたらいいのか、
言葉に詰まり、
ただ、苦笑いをする事くらいしか出来なかった…。


すると、ポーレットは、
「……怖い?」
と、意外な事を聞いてきた。

オレは思わず
「え?」
と、聞き返してしまった。

すると彼女は、絡ませていた腕を一旦解いて、
オレの手を引き、花壇のブロックの上へと座らせ、
彼女もオレの隣に腰を下ろした。

そして、オレの手を優しく包みながら、
こう話を始めた。


「…私もね、この間の試合に負けた時は、
 リードさんと離ればなれになる事が
 凄く、怖かった……。」

この間…って、
ああ、試合に負けた時の事か。

あの時は、今と状況が違ってて、
ポーレットが負けたら、
工芸家を継ぐようにってオヤジさんに言われてて、
その関係で、オレとの結婚も諦めろって言われてたんだよな。


「でも、あの日…、
 リードさんが私と一緒に居てくれたから…。
 それに、一緒に居られる方法を考えて、
 お父さんに提案をしてくれたから……。」

…思えばオレ、
何であんな無茶な提案をしちゃったんだろうな。

今じゃその約束がオレにとって足かせになっていて、
試合に負けても、彼女を悲しませるのが辛いし、
逆に試合に勝とうと思っても、
彼女との結婚について、頭を悩まされている現状だ。

当然、そんな事は、彼女には言えないが…。



「―だから、今度は私が
 リードさんの力になりたいと思って…。
 …でも、私には、これくらいしか……。」

ポーレットはそういうと、
そっとオレの唇に唇を重ねてきた。

オレは、突然の出来事に、
頭の中が真っ白になった。

……ただ、心のどこか奥の方で、
なんだか良くは分からないけど、
何かがスーッととけていくような、
不思議な感覚があったんだ。

なんていうんだろう…、
心が安らぐような感じっていうのかな……?


そして、その後、
彼女の唇が離れるときに、
何とも言えない心地よさというか、温かさというか、
なんて言っていいか分からないけど、
そんなようなものを感じて、
胸の奥の方が、じん…とした。

そして、その感覚が徐々に薄くなっていくと、
今度は、切なさが残った…。


もっと…、欲しい……。
そんな気持ちが、心の中に生まれた。


切なさを胸に、彼女の瞳を見つめると、
彼女は少し照れながら

「…今のは、試合に勝てるおまじない……。」
と、言うと、
顔を真っ赤にして、うつむいてしまった。

それと同時に、オレの手を包む彼女の掌から
なんだか不思議な力を感じた気がした。

なんていうんだろう…。
身体の中からパワーが湧いてくるような、
不思議な感覚だった…。

そして、心の中に何か温かいものが沸いてきて、
それが、満たされあふれていく…。

胸がドキドキして、
無意識に呼吸も乱れた。

この気持ちは…、一体……。




オレがその答えを探していると、
す…っと彼女の手が離れた…。

オレは思わず離れていく彼女の手を
追いかけようと手を伸ばしたが、
一瞬我に返って、その手を止めた。


彼女の手が離れたのは、
彼女がその場を立った事によるもので、
オレは、座ったまま、彼女の顔を見上げた。


すると彼女はオレの顔を見ながら微笑んで、
「明日の試合、頑張ってね…(//▽//;」
と、少し照れくさそうに言うと、
その場を走り去って行った………。



残されたオレは、
何もする事が出来ず、
ただ、彼女が去って行くのを目で追った。


そして、彼女の姿が完全に見えなくなっても、
オレは、しばらく立ち上がる事が出来なかった。




「……やっぱり、
 あいつを泣かせるわけには、いかないよな…。」

オレは心の中に浮かんだその言葉を
そっと口に出した。


そしてオレは、勇者の公園を後にした。









-*-*-*-*-*-*-


ポーレットの為に
負けるわけにはいかないと思ったオレは、
とりあえず、練習試合をして
更に何か技を習得できないかと思った。

だって、ほら!
アイツのおまじない、
無駄にできないもんな……!(//▽//;



とりあえず、親衛隊の修練場近くに行けば
いい相手も見つかるかと思って、
オレは勇者の公園から農場方面へと走った。

すると、野菜畑の前で、バッタリ親父に会った。


「お?リード。そんなに急いでどうしたんだ?」
親父は、のほほんとオレに聞いてきた。

「ごめん、ちょっと先を急ぐから!」

正直オレは、闘技場が使えなくなる前に
練習試合をしたいと思っていたから
親父の問いかけを軽く済ませて
さっさと先に進みたいと思っていたのだが……。

「まぁ、待て♪」
と、親父は素早くオレの手を掴んで
オレが素通りしようとするのを妨害したっ!

「…って、何するんだよ、親父!」
オレは、親父の手を振りほどこうとするのだが、
そう簡単にはいかなかった(=△=;

そんな様子を見て、親父はニヤニヤと笑い、
「明日の試合を前に余裕がないのは分かるが、
 もう少し落ち着いたらどうだ?(笑)」
と、オレに言ってきた。

「っていうか、分かってるなら邪魔するなよ!(=□=;」
と、オレは反論したのだが、
親父はニヤニヤするばかりで、
全然姿勢を崩そうとしない。

しかしその後、親父の口から出た言葉は、
オレの態度を一変させた。


というのは、
「なんなら、新しい技、教えてやろうか?」
という、何とも魅力的な言葉だったんで…(=▽=;

思わずオレも、
「えっ、いいの!?」
と喰いついてしまった…(=▽=;


なんだかんだいって、
親父って、子どもの事、
良く分かってるのかもしれないな…。

そういうところは、尊敬すべきところかもしれない。







-*-*-*-*-*-


どの奥義を

誓いの丘へ着いたオレと親父は、
奥義習得の為の儀式を始めた。


「よし、リード。どの奥義を身につけたい?」
「…じゃあ、究極の剣技、ドラゴンブレードで!」
「分かった。それじゃあ、始めるとするか!」

親父の合図で、伝承の儀式が始まった。

奥義を習得するための儀式は、
以前にも経験があったので、
それほど困難ではなかったし、
特に問題なく習得する事が出来た。



そして、儀式が終わった後、
「親父、……その、ありがとう。」
と、オレは親父に礼を言った。

正直、何か照れくさかったけど…。

すると親父は、オレの頭を軽く撫で、
「明日の試合、頑張れよ!」
と、オレに声をかけてくれた。



その後、オレたちは
誓いの丘からの道を下りながら、
軽く話をした。


「なぁ、親父。」
「ん…?」
「親父とお袋ってさ…」
「うん?」
「何で結婚したの?」
「……なんで…って言われてもなぁ…(=▽=;」

ふと気になって聞いてみたんだけど、
やっぱ、結婚をするとなると、
決定打みたいなものがあると思うんだよね…。

親父とお袋の場合は、
どうだったのかなー?って何となく思ってさ。

「ん~、子どもにあんまりこういう事は言いたくないんだけど、
 俺はリルとは結婚できないと思ってたんだよね~。」
「は…?」
「結婚するとしたら、もっと真面目で
 優しいヤツとくっつくと思ってたんだけどね?」
「え…なにそれ?」

オレには、なにがなんだか…。
だって、親父とお袋は
家ではいつもイチャイチャしてるじゃんか!

なのに、なんだよ…それって……?


「リルはすっごく人気者で、どんな子とも仲良くしてた。
 特に、俺の友人でもあるリスは、
 リルとは幼なじみで、ちょくちょく遊んでたから、
 リルはリスを選ぶんじゃないかなって思ってたんだよ。」
「…そう…なんだ?」

正直、意外というか、
信じられないって気持ちでいっぱいだった。

でも、それならどうして
親父はお袋と結婚できたんだ…?

オレは、そこが凄く気になったので、
親父に聞いてみることにした。


「でも、それじゃあどうして
 お袋は親父を選んだんだろ…?」
「さぁな…。ただ……。」
「ただ?」
「俺は学生の頃、リルと仲良くなりたくて、
 ちょっかい出して転ばせたり、
 からかったりとかしてたんだよな。」
「……親父?(=▽=;」
「でも、リルはな、どんなに俺に転ばされても
 必ず反撃してくるんだ!(笑)
 で、今度は俺が転ばされたりして、
 それで俺も、次は負けないぞーって♪」
「………(=▽=;」

オレは…なんていうか、
話を聞いて損した、と、
そんな事を思い始めていた。


「――で、成人式の日だよ。」
「ん?」
「リルがさ、成人式が終わった後に声をかけてきてさ。」
「う、うん…?」
「後で遊びに行く約束をしていたんだけど、
 大人のデートをしに行こうって。」
「……ってことは、お袋は親父に惚れてたって事?」
「ん…、まぁ…そういうことになるかな?」
「へぇ、親父、やるじゃん♪」
「いやぁ、どうかな?」
「………?」
「正直、リルが本気かどうか分からなかったんで、
 素直に喜べなかったんだよな。
 …でも、それを確かめようとキスした時は、
 かなり焦ってたみたいだったっけどな♪」

……ん?(=v=;
なんか話が少しおかしな方向に…。

ちょっと話をまとめると、
親父はお袋の事を密かに好きだったんだけど、
お袋には仲のいい幼なじみとかがいて、
自分は本命視されないだろうなって思ってたらしい?

で、そんな親父は、お袋の気を引こうと、
わざと意地悪をしたり、
困らせたりしてたんだけど、
結局やり返されたりしてたらしい?

あと、二人の交際が始まったのは、
お袋が言いだして始まった感じだけど、
親父はそれを冗談かもと思って
お袋にキスして試そうとした…と?




……なんか、オレ…。
変な事を思い出しちゃたんだけど……。


今度二人で

嫌われてると思ってたポーレットに
成人式の後、捕まったんだったっけ…。


あの時は、ホント耳を疑ったけど、
「え?オレ…?」って感じだったよな、ホント…。



当然、オレは
ポーレットがオレを本気で好きなはずはないと思ったし、
きっと、何かの冗談だろ?って思ったから


チューしよう

「チューしよう!」と言って、彼女を試した…。

これって……、
ただの偶然なのか?(=▽=;

なんか、ウチの両親のしてた事と
そんな変わらないような気がするんだけど…(==;



…でも、なんで親父とお袋は
結婚しようって思うところまでいったんだ??

なんかオレ、そこのところ詳しく知りたい…!




「ねぇ、親父はどうして、
 お袋と結婚しようって思ったの?」
「ん…?そうだなぁ……。
 愛されてると感じたから……かな?」
「愛……?」
「正直言うとさ、俺、いつか
 リルに愛想尽かされるんじゃないかって
 そう思ってたんだよ。」
「……ってことは、
 愛想尽かされるような事、したんだ?(=▽=;」
「ん…?(笑)
 まぁ、そんなところだ♪」
「親父……最低だな(=▽=;」
「まぁまぁ♪」


……なんていうか、
結婚って、あんまり難しく考える必要は
ないのかなーって思ったりした。

ウチの親父とお袋は、
割と仲のいい方だと思っていたから、
てっきり、学生時代からベッタリしてたんだと思ってたけど
別にそういうわけじゃなかったらしい。


「ところでリード。」
「ん…?」
「お前、結婚したいような子でもいるのか?」
「いやっ!まだそこまではっ!!(=▽=;」
「……ほぅ~?」
「だからっ、いないって!(>△<)ノ」
「ふぅん、そうか~。」

あー、びっくりした!
いきなり話を振られるとは思ってなかったから
ホント、焦った………(=▽=;

でも、これがお袋だったら、
もっとしつこく聞いてきただろうから、
聞いてきたのが親父で、よかったかも…(笑)


そんな話をしている内に、大通りまで来てしまった。

「それじゃあリード、この辺でな。」
「ああ、ありがと親父。」
「あ、そうだ。前も言ったけどな…」
「ん…?」
「本気で好きな女がいるんだったら、
 絶対に、ちゃんとしっかり捕まえとけよ?」
「なんだよ、親父…(=▽=;」
「お前は特に人に甘えるのが下手っていうか、
 苦手っぽい感じに思えるから、
 親としては、少し心配なんだよ。」
「……はぁ?(=▽=;」
「お前も彼女の一人や二人くらいいるだろうけどさ、
 結婚するんだったら、
 お前の事、しっかり受け止めてくれるようなしっかりした人か、
 あるいは、お前にベタ惚れの人がいいと思うぞ?」
「…………ご忠告どうも(=▽=;」
「まぁ、もし結婚の事とかで迷ってるんだったら、
 一回、彼女に思いっきり甘えてみたらどうだ?(笑)」
「……(==;」
「不安に思ってる事とかさ、心配な事とかさ、
 自分ひとりで抱えるんじゃなくて、
 少しは相手を頼ってみたりとかさ。」
「………よく分かんないけど、
 一応、参考にしとく。」
「よし♪それじゃあな!」

親父はオレに手を振って、
城門の方へと走って行った。

……甘えてみれば、か。
とはいっても、ポーレットだもんな…。

オレが弱音なんか吐いたら、
一緒になって落ち込むタイプだと思うんだけど
大丈夫なんだろうか…?









-*-*-*-*-*-*-


愛されてると感じたから……か。

やっぱ、結婚は、
愛し合ってる者同士がするべきだよな…。

そうじゃないと、結婚したって
絶対上手くなんか、いきっこないよな…。

オレは、この先、
ポーレットの事を、愛せるんだろうか…?




と、そんな事を思いながら、
あてもなく歩いていると、
向こうから、カルナの乙女であるリディアーヌが
こちらの方へ歩いてくるのに気付いた。


「リディアーヌ……。」
オレは、思わず彼女の名前を口にした。

すると、向こうがこちらの様子に気付き、
オレのところへとやってきた。

「リードさん…?……何かあったのですか?」
リディアーヌは、オレに優しく声をかけてくれた。

「オレ…なんていうか……。」
「はい…?」
「どうしていいか…。」
「……私で良かったら、話して下さい。」

その時オレは、はっ!と素に戻って思った。
オレ、何を彼女に相談しようとしてるんだよ!

…っていうか、リディアーヌもリディアーヌで、
乙女さまモード入っちゃってる感じだから、
思わず悩みが口から出てしまったんだろうな(=▽=;


オレは、少し改まって、
"リディアーヌ"にちょっと話を聞いてみた。

「なぁ、リディアーヌ。」

すると彼女は、
「どうしたの、リードさん…?」
と、応えてくれた。

「愛って…、なんだろうな……。」
オレがそうリディアーヌに聞くと、
リディアーヌは少し何かを考えてから
こう答えを出してきた。

「そうね…。
 私は、相手を思いやる気持ちの強さかなって思うけど…。」
「…それって、普通に思いやりっていうんじゃないのか?」
「うん…、そうなんだけど、なんて言ったらいいんだろう…。
 思いやりって、相手の為を思ってする事が多いでしょう?」
「うん…、そうだな。」
「でも、あんまり相手の為とか思わないで
 無意識に相手の喜ぶと思う事をしようとしたり、
 力になりたいとか思ったりするのが愛かな…って。」
「無意識に…か?」
「うん…。う~ん…、そうね、例えば……。」
「例えば…?」

すると彼女は、少し何かを考えて
その後、こうオレに話しかけてきた。


二人でどこか行かない?

「明日の朝、二人でどこかに行かない?」

…と。

「はぃ…?(=▽=;」
オレは、いきなりのデートのお誘いに
少し拍子抜けしてしまった…。

っていうか、なんでこうなった!?(=▽=;

とりあえず、オレはリディアーヌに、
「いや…、遠慮しておくよ…(=▽=;」
と、答えを返す。


すると、リディアーヌはオレに、
「…どうして?」
と問いかけてきた。

いや、なんていうか…。
この場合、理由を言った方がいいのかな?

何となくそんな気がしたので、
オレはリディアーヌに理由を話す。

「いや…、なんていうか、
 こういう事は言うべきじゃないかもしれないけど、
 正直、ジョーディに悪いな…と思って……。」

すると彼女は、
「そう……。それだけ…?」
と、オレに聞いてきた(==;

う~ん…、これは言うべきかと思ったけど、
この際言ってしまうべきだろうか…。

「……いや。なんていうか、オレの勝手な予想だけど、
 多分、おまえとデートに行ったとしても、
 楽しいデートになるような気がしなかったから…。」

ぶっちゃけ、リディアーヌは既に
ジョーディに心をきめてしまっているような気が
何となくするんだよな…。

そうなると、デートしたところで
変に気を遣ってしまうような気がしたんだよ。

「昔はいっぱいお出かけして遊んだのにね♪」
彼女はくすっ、と微笑みながら
そう返してきた。

「まぁ、確かにそうなんだけどさ…(=▽=;
 …でも、なんていうか、
 今は少し遠慮しちゃうんだよな。」
なんかこう、うまく言葉に出来ないのがもどかしいけど、
とりあえず、今は素直に気持ちを言うことにした。

すると彼女は、
「リードさんは、何に遠慮してるんだと思う?」
とか聞いてきた。
それって、どういう意味だ…?

オレはそんな事をチラッと思いつつ、
「いや、だから、ジョーディとおまえはもう、
 きっと、将来の事とか考えてるんだろ…?
 そう考えたら、そりゃ遠慮もするさ……(==;」
とストレートにリディアーヌに返す。


すると、リディアーヌは、少し苦笑いしつつ、
「私たちのこと、思いやってくれてありがとう。」
と返事を返した。

……っていうか、
彼女は一体何がしたかったんだ?(=▽=;

そんな事を思っていると、
「それじゃあ、今度は、
 さっきの思いやりを取っ払って考えてみて。」
「……取っ払うって?」
「私の気持ちや、ジョーディさんの存在を
 無いものとして考えて、答えてみて…?」
「無いものって……(=▽=;」

今度は一体何のつもりだ?と思ったが、
オレは、彼女にこう答えた。

「…いや、それでもやっぱ遠慮するかな。」
「そう?…それはどうして??」
「ん……?えーっと……。」

その時オレは、
すんなりと答えを返す事が出来なかった。

…いや、なんていうかさ、
仮にリディアーヌの気持ちが
誰にも向いていない状態だったと仮定したとしても、
なんか、デートに行きたいって気持ちには
なれなかったんだよな……。

「まぁ、よく分からないけど、気が進まなかった。」
とりあえず、要点を彼女に伝えた。

すると彼女は、
「どうして気が進まなかったのかな…?」
と聞き返してきた(=▽=;

「そんなの、知るか(=△=;」
と、オレも素直に答える。

すると彼女は、ふふっと軽く微笑み、
「もしかして、他にデートに行きたいと思う相手が
 いるんじゃないのかな…?」
とか言ってきた。

「ばっ、ばかっ!そんな相手なんて……あれ?」
オレは一瞬、茫然とした。
すると、彼女はくすっ♪と笑って、
「リードさん、いるんじゃない♪
 あなたの心の中に、愛している人が…。」
とそんな事を言ってきた。


いや…、別に愛してるとか、
そういうんじゃ…(=□=;

…だけど、正直な気持ち、
リディアーヌとデートに行くって考えたときに、
彼女と行くより、あいつと出かけた方が楽しいだろうなぁとか
そんな事をチラッと思ったんだよ…。

でも、オレはあいつの事…
愛してなんか……。


するとリディアーヌは、
「きっと…、リードさんが大事に思っているその人は、
 私とリードさんがデートしたら、
 泣いちゃうようなタイプなんじゃないかな?」
とかそんな事を言ってきた…。

オレは、思わず
「なぜ分かる!?(=▽=;」
と口にして、墓穴を掘った……(==;

「う~ん…女の勘……かな?」
そう言うと、リディアーヌはくすっ♪と笑う…。

お、女ってこえぇ…(=□=;



「…で、でも、仮にそうだとしても、
 彼女に遠慮してお誘いを断ったんだったら
 それは、彼女に対する思いやりになるんじゃないのか?」
「ん~…。じゃあリードさんは、
 どうして彼女さんと一緒に居たいと思ったの?」
「……なんか、ほっとけないから(ボソッ)」
「そっか…♪
 じゃあ、どうしてほっとけないって思ったの?」
「え……?(=▽=;」

リディアーヌに言われて改めて考えてみるけど、
具体的な答えはスッと浮かんでこない(==;

そもそもオレが
あいつの事をほっとけないと思ったのを
過去にさかのぼって思い起こしてみたら、
それは、入学間もない遠足のあの日、
あいつを泣かせてしまってから、
何となく付きまとっているあの感情だと気付いた。



ショボくれてたオレを励まそうと
一緒に遊ぼうって言ってくれたアイツ…。

本当は、とっても嬉しかったはずなのに、
それなのに、結果アイツを傷つけるような事を言って
アイツを泣かせてしまったオレ…。

それ以来、アイツは元気してるかな?とか
またどっかで泣いてないかな?とか
なんとなく気になってしまっていた……。

でも、なんでオレは、
彼女をほっとく事が出来なかったんだろう…?




……と、その時、
オレの脳裏に、ある情景が浮かんできた…!





―――今から約3年前。

「……できたっ♪(≧▽≦)」
「…なに……これ?」
「え~?おはなのかんむりだよ♪はいっ、あげる!」
「うん…、ってあっ!……ほどけた。」
「あれ~?じゃあ、もういっかいつくってみるね♪」
「…あ、じゃあオレも!」



「……よし、できた。」
「えー、みせてみせて!」
「んっ♪」
「うわぁ~!すっごいね、リードくん!!」
「べ…べつに…。たいしたことないよ…。」
「いいなぁ~。わたしのなんか……あっ。」
「ほどけちゃったね…。」
「うぅ…、どうしたらじょうずにできるんだろう…。」
「じゃあ、オレがみててやるよ。」
「うん♪ありがとう!がんばるね(≧▽≦)」



「…ちがう!そこじゃない!!」
「えー?」
「だから、ここはこっちにこうして、これをこうするの!」
「…っと、こう?」
「ちがう!こっちじゃなくて、こっち!」
「うぅ…、むずかしいよぅ…。」
「むずかしくない!
 こんなの、かんたんにできるよ!(=□=;」
「だって~…。」
「おまえ、こんなのもできないのか?
 ほんとうに、こうげいかのむすめなのか?!」
「…ちがうもん、こうげいかはおじいちゃんだもん……。」
「うっ、うるさいな!
 どっちにしてもおまえはしょうらい
 こうげいかになるんだろ!」
「……う、うん…。」
「だったら、こんなのもつくれないでどうするんだよ!」
「…だって……だって……。」
「オレの母ちゃがいってたぞ!
 こうげいかは、ろくなさくひんをつくらないって!」
「…うっ…うっ……。」
「おまえのじいちゃんがあんなじゃ、
 おまえがこうげいかになったって、
 ろくなさくひん、つくれないんじゃないか?」
「そ…、そんなこと…ないもん!
 きっと、おおきくなったら……!」
「おれにだってできたことが、おまえにはできなかったんだぞ?
 おまえは、こうげいかにならないほうがいいんじゃないか?」
「……うっ…、うぅぅ…うえぇぇぇぇぇん!(≧□≦)」
「なっ!な、なんだよっ!ホントのことだろっ?!」
「ふえぇぇぇぇぇんっ!(≧△≦)」
「ちょっ…なっ…なくなよ、おぃ…。」
「うぅぅ…うわぁぁあぁぁぁん!(ノ≧□≦)ノ」
「いてっ!なにするんだよ!」
「リードくんのばか~っ!」
「なっ…!なんだとー!
 っていうか、そんなにくやしいんだったら、
 オレにまけないもの、つくってみせろよ!」
「……っ!わたしだって…わたしだって…!
 じょうすにつくりたいよぉぉぉぉうわぁぁぁん!(≧□≦)」
「うわっ……わ、わかっ、わかったから、なくな!」
「うぅぅぅっ、うえぇぇぇん!ひっく、ひっく、うっ、うっ…。」
「…しょ、しょうがないから、ゆるしてやる(=△=;
 そのかわり、じょうずにできるようになったら、
 オレにみせにこいよ。」
「ひっくっ、ひっくっ…でもっ、もしも…ぐずっ、
 もしも…こうげいかになっても…ぐすっ、
 じょうずにできなかったら……?」
「…そ、それは…じょうすにできるように、がんばれよ(=▽=;」
「……やだぁ…。こうげいかになんか…、
 なりたくないよぉぉぉ、うわぁぁぁぁぁん!!(≧□≦)」
「ちょっ!そんなこといったって、しかたないだろ…!(=□=;
 おとなのじじょうってやつなんだから…。
 …でも……ん~…、あ、そうだ!
 そしたら、もしもどうしようもないとおもったときは、
 そのときは、オレにいえ!」
「うっ…う、うん…?」
「そのときは、なんとかしてやるから!……なっ!」
「………う、うん…?わかった…。」





あの時のオレは、
泣かせたアイツをどうやって泣きやませようか
とにかく必死だったんだよな…(=▽=;

まぁ、そもそもオレが
あんなひどい事を言ったのがまずかったんだけどさ…。

本当は、あんな事を
言いたかったんじゃなかったはずなのに…。

ただ…、あんまりにもアイツが不器用で、
何度も何度も間違えて、ちっとも進まないんで、
ついカッとなったのは事実だけど(=▽=;


……本当は、無事に花冠が出来たら、
『上手にできたね!』って、
アイツに言ってやりたかったんだけどな…。




っていうか、あんな事を言うきっかけを作った、
お袋もいけなかったんだ。

というのは、オレは生まれつき器用で、
ファルケの神のご加護でもついてるんじゃないかとか
周囲にそんな事を言われながら育ってきた。

で、特にかねてから現工芸家の作品に不満を持っていたお袋は、
オレに昔話でも聞かせるように、
『リードが工芸家になれたらよかったのにね~♪』
なんて感じで、現工芸家の文句もよく言ってたから、
オレも、そんな風に育ってしまった。

っていうか、ウチのお袋も親父も
先祖をたどれば工芸家の一族で、
それを考慮すれば、オレが器用なのも
きっと、工芸家の末裔だからなんだろう。


まぁ、もちろん工芸家になるには、
工芸家の家に生まれる必要があるから、
オレは工芸家にはなれないんだけど、
だからこそ、オレより劣るやつが将来工芸家になるのは
正直、ムカつくよなーって思ったりもした。


ただ、オレにとって誤算だったのは、
たまたま同級生に工芸家の孫がいると聞いて、
どれほどのヤツなんだと思ったら、
それが、女の子だったって事…(=▽=;

しかも、悔しいけど可愛い…(==;

それまでは、工芸家の一族に対して
悪い印象しか持ってなかったけど、
そんな彼女から遊ぼうって誘われて、
オレ、なんだか嬉しくて…。

もしかしたら、
初恋みたいなものだったのかもしれないな…。


…その後、あんなぼろぼろの花冠を見せられて
オレは相当焦ったけど、
でも、やっぱりお袋の言う通り、
今の工芸家の一族は、大したこと無いなって思った。

でも、あんな花冠だったけど、
彼女はひとつひとつ気持ちを込めて
あの花冠を作ってくれたんだよな…。


……で、大人になって、
彼女はオレとのあんな約束を果たすために
見事な花冠を作ってくれた。

とても丁寧に編みこまれていて、
逆にオレが感動してしまったくらい…。

でも、オレなんかのあんな約束鵜呑みにして、
ホント、アイツは馬鹿だよな…ははっ……。

でも…、嬉しかったな…。

だって、アイツの不器用さは
オレがさじを投げたくなるくらいだったのに、
きっと今まで、何度も何度も練習して
ここまでの物を作れるようになったんだろうから…。

しかも、それは誰の為でもなく、
オレに認めてもらいたいって一心で……。

ホントに、馬鹿だよなアイツは…。
……って、アレ?
オレ…、なに泣いてんだろ…。




「……リードさん…?」
「んぁ…?」
ふと我に返ると、
リディアーヌが困惑した表情で立っていた(=▽=;

「リードさん、悪いけどそろそろ時間だから…。」
「あ、ああ。カルナの乙女のお勤めとかもあるのに
 長々と悪かったな…(汗)」
「ううん…。
 でも、こうしてお話出来て、よかった。」
「え…?」
「だって、ここのところ、何か元気なさそうだなぁって
 見かけたときに思ってたから…。」
「え…?そ、そう……??」
「ええ。でも、話を聞いて、恋の悩みだって事はわかったし、
 それに、多分だけど、リードさんが気づいてないだけで、
 もう答えは出てるみたいだし、もう大丈夫かなって。」
「……答え?(=▽=;」
「ほっとけないんでしょ?彼女さんの事♪」
「えっ?あ…、ああ……(=▽=;」
「愛はきっと、その人の為に何かをしたいって思ったときに
 自然に生まれているものなんだと思う。
 そういうのって、気を遣ってそうしようとか思って
 するものじゃないでしょ?」
「…まぁ…、確かに……。」
「でも、それはあくまで私の個人的な見解だから、
 あくまで参考程度にね…♪それじゃあ…。」
「あ…、うん…。それじゃあ……。」

カルナの乙女であり、
オレの幼なじみでもあるリディアーヌは、
その後、東の方へ帰って行った…。



愛は、自然に生まれているもの…か。

オレがアイツの事をほっとけないって思うのは、
アイツの事を愛してるから…って事で
いいんだろうか…?







-*-*-*-*-*-*-*-*-


リディアーヌと別れ、
しばらくオレは、考え事をしながら歩いていた。


というのは、リディアーヌと話をしているときに
オレがポーレットに愛されているって事を
ハッキリと、思い知らされてしまったからだ……。

しかも彼女は、
自分の事をオレに認めてもらおうと、
子どもの頃全然だった花冠を完璧に仕上げてきた。

彼女がそうまでして頑張ったのは、
オレへの気持ちがどのくらいかを
オレに気付いてほしいというサインでもあったんだろうな。

…まぁ、彼女がそこまで考えていたのかどうかは
何とも言えないけど…。



それに比べてオレは、なんなんだろうな…。

彼女の気持ちを素直に受け取れなくて、
いつもどこか、はぐらかしてばっかりで…。
ホント、サイテーだ…(=△=;



自分の気持ちに素直に………。
オレが、アイツの事をほっとけないと思うのは、
一体なぜなのか……?

他のヤツにとられたくないから?

…まぁ、それはもちろんあるけど、
それほど心配ではないかな?

そんな事よりも…
やっぱ、オレの知らないところで、
一人で泣いてるんじゃないかと心配になる…。

特に最近は、オレの事で泣く事が増えてる気がする…。
もしかしたら、今もどこかで
ひっそりと泣いているのかもしれない…。

でも、もしそうだとしたら、
今、オレにできる事は……
やっぱ、そばにいて、
アイツを安心させてやることかな…?


……オレも、いい加減、
覚悟を決めないと…。

でも……。
あともう少しだけ、じっくり考えてみたい。



とにかく、今の状態のまま
試合に負けるわけにはいかないので、
とりあえず、今日の試合を見に行くことにした。

…まぁ、もしかしたら
今日試合している人と、
いずれ戦うかもしれないしね…(=▽=;






-*-*-*-*-*-*-


ひー

……試合を見に来たのはいいが、
なんか、全然大したこと無かったな(==;


オレの見立てでは、どちらもそれほど試合に慣れていない感じで
攻撃にも、なんかこう、遠慮が見られた。

…まぁ、本人たちは本気だったのかもしれないけど(==;

一応、ジャスティナさんが勝利したけど、
おそらく、余裕で勝てると思うから
全く心配いらないと思う…(=▽=;




……なんていうか、拍子抜けっていうか
来て損した、っていうか…。


まぁ、今日はさっさと帰って寝よう。











◇今回のあとがきコーナー♪

こんにちは、りちぇです♪
なんか、無駄に長い話になってしまいました…(=▽=;

当初の予定では、ここでの話はそんなに長くなくて
さらっと終わる予定だったりしたんだけど、
途中で創作意欲みたいなものが湧いて、
いろいろ書き始めてしまいました(=▽=;


でも、その過程で
つっこむ予定になかった過去の部分まで
突っつくことになって、
その結果、以前に書いたやり取りとの
つじつまを合わせる必要が出てきて、
どうしようかと、悩むことになり、
結果、ああいう感じになりました…(=▽=;


まぁ、正直なところ、
ここをもうちょっとこういう感じに出来ないかな?とか
思う部分は無いわけじゃないんですが、
思い描くイメージを言葉で表現するのって
なかなか難しいね…(==;




さて、この先、どうなっていくんでしょうかね~?

まだまだ色々ありそうなきもしますが、
とりあえず今回はここまでで☆ミ
関連記事
スポンサーサイト

ジャンル : ゲーム
テーマ : ワールドネバーランドシリーズ

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2015/03/30 20:26 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する